
退職届は一般に労働者による合意解約の申込と考えられますので、使用者がその申込を承諾するまでは撤回できます。

解雇の可能性があることを告げた上で退職勧奨をした場合、解雇事由が存在しない場合は退職の意思表示が錯誤で無効とされる余地があります。特に、懲戒解雇事由がないのに懲戒解雇がありうることを告げて退職勧奨をした場合は、退職の意思表示が強迫で取り消される余地があります。

裁判例は、以下の4つを総合的に判断して決めています。
第1は、人員削減の必要性です。この判断については、裁判所は経営者の判断を原則として尊重します。
第2は、人員削減の手段としての整理解雇選択の必要性です。配転、希望退職の募集をせずにいきなり整理解雇をすると権利の濫用とされることが多くなります。
第3は、被解雇者選択の妥当性です。合理的な基準に基づかない整理解雇は権利の濫用とされる余地が多くなります。
第4は、手続きの妥当性です。使用者は、労働者に整理解雇について誠実に納得を得るように説明する義務を負います。その義務を果たさないと整理解雇は無効とされる余地が高くなります。

会社が当該従業員を指導教育したのか、配置転換等の手段を講じたのかなどを総合的に判断します。しかし、中途採用で、当初より特別の能力をもっているとされる従業員については、その能力が欠落している場合、教育指導や配置転換などを会社がしなくとも、解雇は一般に有効とされます。

会社財産の横領などの場合、その金額の多寡にかかわらず一般に解雇は有効となります。