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弁護士は勝てる場合は面談をしない?

2018年05月15日

 事件・紛争が起きた場合、できるだけ早期に、紛争が大きくならないように解決した方がよい場合が多々あります。その方法はいろいろあると思いますが、相手方に代理人弁護士がついている場合、まず面談してみるという方法があります。相手方から書面等で主張が出ていても、書面ではわからない事情があり、それが早期解決につながる場合もあります。私が、相手方代理人に連絡を取って面談の予約をお願いすると大抵それはかなうのですが、たまに面談が拒絶される場合があります。弁護士として正当な理由があってあえて面談をしないという場合もあると思いますが、先日以下のような話を耳にしました。
 AさんがB弁護士に事件の依頼をしました。B弁護士は調停をまず申立て、それが不調に終わると地裁に訴訟を提起し、地裁で敗訴したので高裁に控訴したところそこでも負けてしまったというのです。弁護士として目算が狂うことはあるのですが、気になったのは、B弁護士が調停提起から高裁判決まで、相手方の代理人と一切調停や訴訟の手続き外では面談をしなかったということです。
 弁護士によって判断は分かれますが、訴訟で十分勝てるという目算がある場合でも、依頼者が特に拒まずデメリットもないならタイミングを見て相手方代理人と面談をした方が良いのではないかと思います。目算は狂うこともありますし、依頼者に有利な早期解決の芽が面談でみつかるかもしれないからです。弁護士として考えさせられる話でした。