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人は人に支えられる
2018年06月15日
先日、親しくして頂いている依頼者の方から、弁護士にはなりたくないし自分には務まらないというお話をお聞きしました。理由は、ストレスがとても多そうだからだそうです。これに関し日弁連の機関紙(自由と正義)に、弁護士のメンタルヘルスについてのアンケート結果が出ておりました。それによると、弁護士業務を遂行するにあたって、仕事の不安が原因と思われる症状(ストレス症状)が出たことがあるのかという問いに対し、回答者の65パーセントが現在もしくは過去にストレス症状を経験していると回答しています。さらに深刻なのは、ストレス症状を経験したと回答した弁護士の15パーセントが、自殺を考えたことがあると回答している点です。ストレス症状の原因は、「事件処理や業務負担の重さ」が最多で、以下「人間関係」「経営や収入に対する不安」が上位を占めています。
確かに、弁護士が受任する事件は、個人や法人の重大なトラブルであることが多く、その解決を引き受ける責任は相当に重いものです。また、対立する相手とのやりとり、依頼者との意見調整などもかなり気を使う仕事です。
しかし、私は、弁護士だけが他の職種に比べてストレスが格段に多いとは思いません。仕事をしている以上どのような職種でも、いろいろなストレスはたまるのではないでしょうか。
ちなみに、「自由と正義」に寄稿した産業医によると、ストレス耐性をつけるために①睡眠(1日平均7時間睡眠、週1日の朝寝坊や昼寝などで調整可)、②食事(バランスの良い食事、1日3食とる、よく噛む)が大事だそうです。
またストレス解消法としては、相談相手(配偶者、同業者、友人など)を持つことが大事なようです。人は文字どおり、人に支えられているということでしょうか。