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育児介護休業法改正

2022年11月04日

 育児介護休業法は、2021年6月に改正され、2022年4月から2023年4月の間に段階的に制度が施行されています。
 2022年10月1日から施行される以下の制度について、説明します。

①育児休業の分割取得
②1歳以降の育児休業の開始日の柔軟化
③出生時育児休業の創設
  1. 育児休業の分割取得

    改正前:

    子の1歳到達日までの期間内に、原則として育児休業は1回しか取得できないとされており、分割取得はできませんでした。


    改正後:

    子の1歳到達日までの期間内に、2回に分けて育児休業を取得することが出来ることとなります(なお、この回数には下記3で説明する出生時育児休業の取得回数は含まれません。)。


  2. 1歳以降の育児休業の開始日の柔軟化

    改正前:

    1歳以降の育児休業の開始日は、子の1歳到達日の翌日または1歳6か月到達日の翌日のみ可能でした。


    改正後:

    以下のいずれかに該当する日を育児休業の開始日にできます。
    ①子の1歳到達日の翌日または1歳6か月到達日の翌日
    ②配偶者が子の1歳到達日の翌日または1歳6か月到達日の翌日から育児休業している場合には、配偶者の育児休業終了予定日の翌日以前の日


    改正前であれば、両親が交代で育休を取得する場合でも次のような取得しかできませんでした。

    fig01

     ※横スライド表示出来ます。

    改正後は、次のようにより柔軟に取得することが可能になります。

    fig02

     ※横スライド表示出来ます。

    上記図の1歳から1歳6か月の間のように両親が交代で取得したり、1歳6か月から2歳の間のように一部期間を重複して取得することが出来るようになるなど、それぞれの家庭の事情に合わせた取得が可能となります。

  3. 出生時育児休業の創設

    出生時育児休業とは、産後休業をしていない労働者が、原則出生後8週間以内の子を養育するためにする休業を言います。制度の詳細は以下の通りです。

    対象者 産後休業していない労働者(日雇労働者を除く。)
    出産した女性労働者は、必ず産後休業をしなければならないので、対象者は主として男性労働者となります。ただし、養育の対象となる子には養子等が含まれるため、養子等の場合には女性労働者も対象となります。
    期間 子の出生後8週間以内(※)に4週間(28日)まで
    ※出産予定日前に生まれた場合には、出生日から出産予定日の8週間後まで、出産予定日後に生まれた場合には、出産予定日から出生日の8週間後まで取得対象期間が伸長されます。
    回数 分割して2回まで。
    ただし、分割取得する場合には、最初にまとめて申し出をしなければならず、後から分割取得の申し出が行われた場合には、事業主は拒否することが出来ます。
    申出期限 原則休業開始日の2週間前までに行わなければなりません。
    申出方法 原則書面。ただし、事業主が認める場合は、FAX、電子メール等も可。
    休業中の就業 事前に過半数組合(過半数組合が無い場合には過半数代表者)と労使協定を締結したうえで、労働者と個別に合意した範囲内で休業期間中に就業させることが可能とされています。
    ただし、休業期間中の所定労働日の半分及び所定労働時間の半分を超えて就業させることはできません。